ひとつの思考実験。

ある特定の個人・集団の思想・信条(彼らは正義だと確信しているもの)を実現させるために、何らかの正当な強制力を欲求する。

そのための正当な強制力こそ権力であり、その正当さを正統を創ることによって構成するのが正史ではないか。

すなわち、権力とはトップダウンの搾取というよりも、「ボトムアップの欲求」。

そして、その権力がいったんつくられて、役所(役人)が建設されると、その役人は権力側の言動を、あたかも自分の欲求であるかのようにふるまう。

それは、いわば「権力のコスプレ」。

さらにいえば、権力の上流にいる人間の系統は固定化されるようになり、権力組織の柔軟性・流動性を失っていくようになる。

「権力組織の硬直化」。

「ボトムアップの欲求」「権力のコスプレ」「権力組織の硬直化」

これが権力の集中が起きるための要素ではないか。